バイト前

カノン進行にギターソロを乗せるのがものすごく苦手みたいだ。どうにか奇妙な雰囲気にできないかとあれこれ試行錯誤してみるがどうしても明るい雰囲気になってしまう。

まぁ仕方がないかと妥協しながらも頭を悩ませる。自分で考えた物にときめく事ができないのは何故だろうと考えてみるが答えなんて出るはずもなかった。

コーヒーを飲んでバイトへ向かう。今日もバイトバイトバイト。節約の為に早めに店に着いて廃棄を頂く。

今月もお金がないのでまた頭を下げなくちゃいけないのかと思うと辛くなる。

もう少しなんだけどなー。。

 

自堕落に相応しい人生を送り続けてきたのだからいつか報われると信じて今日も消費期限切れのパンをかじる。

風邪をひいてしまってベッドに横になっていると自己嫌悪に陥ってしまう。

表現なんてものがものすごく虚しい存在に思えてきてじゃあなぜ自分は生きているのかがどんどん不透明になっていく。

明るく元気いっぱいの音楽が無性に腹ただしくなってきてどうしても受け付けなくなってくる。

もしいま目の前で明石家さんまが笑っているのを見たら殴りかかってしまいそうだ。

 

人を本当の意味で理解できっこないのが人間でそれでも自分から比べてしまうのも人間なんだろうな。

二度付けの人生

久しぶりって言ってくる奴にどんな感情を抱くのかコーヒーと一緒に想像しながら帰省の日をなんとなく心待ちにしている。

曜日感覚日付感覚をないがしろにして過ごす毎日だった。気付けば服を重ね着して街を歩いてる僕にとってはとても久しぶりに別世界に身をおろせる感覚だ。どうせ地元に帰っても2日目には曲やバンドの事で頭はいっぱいになるのだが

帰省しますと高々に宣言はしているものの公共料金を払うため銀行にお金をおろしに行くともう帰省なんてしている場合ではないと気づく。

小学校低学年にだってこの残高で今月を乗り越える事ができないと瞬時に理解するだろう。

イジメられている同級生を横目に通りすぎるように家の郵便ポストをひそひそと通りすぎる日々を過ごしていたせいで気付けば払えっこない金額にまで膨れ上がってしまった。

 

憂鬱な気分になりながらもコーヒーを飲んでなんとかリフレッシュしようとする。帰りのコンビニで缶チューハイを取ってしまった右手を切り落としてしまいたくなった。たかがコンビニに入ってもまず値段を見るようになってしまったのはいつからだろうか。

100円ぽっちのポテチさえ取るのにも自分を殺しているような感覚におちいる。

 

そんな事は言っていられないし考えていられないと少年マンガの主人公ばりのポジティブ発言をしてみるがどう考えてもそんな事言っている場合だった。吸い殻の中からまだ吸えそうなタバコを探して火をつけてアンプにギターを繋げる。パソコンを開いている間に火がフィルターを燃やしている匂いがしたので物足りなさを感じながら再び灰皿に返却した。

 

ひと通り音の確認とソロパートを考え終わりベッドに倒れこむ。

 

帰省する服がない事を思い出して洗濯機を回す。

ぐるぐる回る洗濯機。ぐるぐるぐるぐる色んな物が回り出して吐き気がした。

僕はどこに向かっているのか

人と当たり障りなく話す事が増えるほど僕は自分の心を少しづつ削っていくような感覚になる。

家の周りをただずっと練り歩く。東京に来てよかったのは散歩中に知り合いに絶対に合わない事だ。歩き始めてすぐは夕日を探してどちらが家の方向でいま自分がどのあたりにいるかおおよそ把握していたが酒を買って歩き始めだした頃になるともうここが何処なのかさえも分からなくなる。ふらふらになりながらただ気ままに歩く。アルコールを勢いに任せて喉に流し込む。

酔ったフリをする。

吐き気がする程不味い。もう飲みたくないけれど、酔ったフリをする。

閉まった踏切に取り残されてびっくりして出口に向かって走る。拍子抜けだ。酔っ払ってやなんかいない。

それでも酔ったフリをする。

正確に言うならば自分に酔っ払ったフリをする。そんな自分が死ぬほど嫌になるけれどそれ以外どうすればいいのか分からなくなる。

なにが嫌でこんなにも繕ってしまうのか自分でも分からないけれど少しでも正気を保つ事に疲れてしまう。

目の前の課題が嫌になるのか、取り組んでも納得いくようにできないからなのか。

そもそも納得いくように出来るわけがないと歩きながら考え始めた。

自分が憧れるアーティストってゆうのは自分にないものを持っているから憧れてしまうんじゃないだろうか、人は自分にないものに惹かれてしまう物なんじゃないだろうか、自分と似た人間は同族嫌悪で嫌ってしまうんではないだろうか、という事はそもそも憧れる人のような音楽なんて出来る訳がないんじゃないんか、だって最初からアコガレって言ってるし、僕はいったいどこに向かっているんだろうか。

 

レイは考え過ぎだよって優しく言ってくれた君に当たり障りなくそうかなーって返事をしてまた心が削れていってそれでなにかが変わると思ったのかとか考えてしまって、人と会うからって言って電話を切ってまたただ1人で練り歩く。

 

いつも通りだけど何も得ることはないまま家に帰ってきてシャーロットe.pを聴きながら低い天井を眺めた。眠れず、ただ眺めた、ドラマみたいに天井に何かが見える事もなければ誰かの顔が浮かんでくる事もない、ただ眺めた、白くて低い天井を。

僕はどこに向かっているのか。

 

20170829

駅の広場には多くの人が各々の目的の為に歩を進めていて誰も僕の前に立ち止まろうとしなかった。遠くの方から視線を突きつけて歩き横切る時になったら視線を外して前を向く。そしてそのまま去っていく。そんな繰り返しの中僕は手に鈍い嫌な汗をかきながら必死になって何かを歌っていた。Amkeyの歌詞もまだ作っていないこの曲が終われば帰ろうとAm7 FM7 G6 CM7とありきたりなコード進行を弾き始めた時もうどうにでもなればいいと思った。目をつむりながら歌っていると何だか泣けてきてワンコーラスで弾くのをやめてしまった。

 

目を開けるといつもの低い天井がいつものように僕を圧迫していた。涙は確かに出ているがここが駅ではない事ははっきりと理解できた。

重たい身体を起こして冷蔵庫に入れ忘れた机の上のペットボトルのお茶をそのまま口をつけて飲んだ後タバコに火をつけて煙と一緒にため息をついた。

すぐに動く気になれずベッドに横になっているとそのまままた眠ってしまった。こうゆう時の寝起きはいくら寝ていても眠くなってしまう。何度も何度も短い間隔で起き続けた。そんなに現実を生きるのが嫌なのかと自分でも思うほどに30分間隔で現実と夢を行き来した。

 

お昼をとうに過ぎた頃やっと起き上がり適当な服をきて外に出た。音楽を聴きながらゆっくりと歩き自分の中のアイデアを少しづつ具現化していく。ぐるっと適当に歩き終えたらいつものカフェに行きノートを開いてそれを書き記していく。休みの日の日課になりつつあるが、そう毎回上手くはいかない。何も思い浮かばない事がほとんどでカフェについてもノートを広げる前にコーヒーを全て飲み干してしまう。どうやら今日もその日らしい。結局なにもしないままただ250円を払って天井の低いいつもの部屋に戻った。

 

コンビニから持って帰ってきたざるそばを食べた後なんとなくシャツを匂ってみると汗の匂いが染み付いていた。そういえばここ3日ほどシャワーを浴びていなかった。シャワーを浴びながら今日はレンタロウの曲を編曲しようとコードをたどってみるがどう考えてもカポが必要だ。毎回分かってはいたが悪い癖でバレーコードで済ませようとしてしまう。髪の毛を乾かした後すぐにカポを買いに家を出た。半ば無理やり外に出たがこうゆう強引さも時には必要なのだと感じた。風呂上がりで火照っていたせいでシャワーで流した汗だけがすぐに元どおりになってうんざりした。

求めぬ物が戻ってきて求める物は何1つ元どおりにならないまま急行渋谷行きに揺られた。窓に映る自分と奥の景色を交互に何度も何度も焦点を変えながら

 

 

そろそろ帰ろうかな

西の空が真っ赤になっていた。

1人で地べたに座ってなにをするわけでもなくただただ変わっていく空を眺め続けた。

 

京王線は綺麗に東から西に続いていて線路沿いを西に向かって歩いた。周りは建物が立ち並んでいて見通しが悪かったが線路の一本道は綺麗に夕日に向かって直線を引いていた。踏切を渡る人は皆西の方角を見つめた。スマホで写真を撮る人もいた。僕はこのまま線路を歩いてみたい衝動に駆られた。それほど美しい光景だった。桜上水駅まで着くと空はオレンジから赤色に変わっていた。少し上の空は群青色と混ざって紫色をしていた。

駅の近くになにもない広場があって久しぶりに大きな空を見る事ができた。

 

眺めている方角に自分の故郷があるなんて考えてしまってその内実家に帰ろうかなと思ったりした。元から捻くれてはいたけど最近はなんだか更にそれも増してきた気がして凄く地元の奴らに腹が立つ。いつまでも内輪の中で仲良く和気あいあいとしている雰囲気がどうにも好かない。ろくに好きな奴でもないのに定期的にみんなで酒を飲んだり面白くもない様な事でわちゃわちゃして何が楽しいのか。謎に大阪帰ってきた時にまた飲みにいこうとか言われるのもうっとおしい。

結局はおれが自分に合わないと思う様な奴にでも広く浅く皆んなに笑顔を振りまいてしまったせいだろうとゆう結論に至る。そんな事を我慢してしまったせいでふとした時に物凄い空虚な感覚に襲われてしまう。結局地元に帰って会いたいと思う人なんて大阪に1人と高校の時好きだった子ぐらいだし。

 

 

気付けば空はすっかり暗くなっていて遠くの方でかすかに雲がオレンジ色をしていた。それでも何だか歩き出す気になれなくてしばらくそこで雲を眺め続けた。時々前を横切って行く人もどう考えても不自然に僕に後頭部を見せる。散歩している犬だけはちゃんと僕の方をじっと見つめながら横切っていった。別に構いやしないし自分がそっち立場でも目なんて合わせやしないと思ってなんだかよく分からない感情になった。ちょっとしてなんとなく疲れてその場を立ち上がって歩きだした。

 

 

そろそろ帰ろうかな。

 

どーもバンドマンです

髪を切った。

数ヶ月分の自分が地面に無残に落ちていくのを見て心が軽くなったり重くなったりした。

マッシュっぽくして下さいと言ったらバンドマンのカガミの様な髪型になってしまって消えて無くなりたくなった。担当の美容師はおれの事を褒めちぎっていたが美容師は音楽やってるんですか?と褒める以外のセリフを聞いた事がないのでおれは久しぶりに真顔で無視した。

目の前に映った自分がすごい滑稽で何だか自分を見ていれなくなってきたので左隣にあったどうでもいい犬の絵をひたすら眺めながら心の中で犬に悩みを相談していた。

 

見た目なんてどうでもいいけどバンドマンは嫌いだからあんな風にはなりたくなかったのに、

どうせ周りはスッキリしていいとか言うんだろうけどそれは当たり障りのない見た目になったねって事だろう。

ロン毛の時はみんなに早くきれだの陰湿だの浮浪者だの言われたけどそっちの方がおれはよかった。

なんだか見た目を褒められるとおれはその人は自分の事を分かっていないんじゃないかと思って牽制してしまう。

見た目も大事なのは分かっているけどそんなの酷く残酷だと思ってしまう。

周りに分かってほしいなんて思わないけど気持ち悪い見た目でも自分を求めてくれる人達と一緒に生きていたい。

 

帰ってレンタロウに借りた小説を読んで溜まりに溜まった曲の編曲をしようと思う。週に5日のバイトのせいで休みの日は疲れが一気にきて無気力になりてんでだらけてしまう。休みの日こそ背中のネジをギコギコ回せるようになりたい。