20170829

駅の広場には多くの人が各々の目的の為に歩を進めていて誰も僕の前に立ち止まろうとしなかった。遠くの方から視線を突きつけて歩き横切る時になったら視線を外して前を向く。そしてそのまま去っていく。そんな繰り返しの中僕は手に鈍い嫌な汗をかきながら必死になって何かを歌っていた。Amkeyの歌詞もまだ作っていないこの曲が終われば帰ろうとAm7 FM7 G6 CM7とありきたりなコード進行を弾き始めた時もうどうにでもなればいいと思った。目をつむりながら歌っていると何だか泣けてきてワンコーラスで弾くのをやめてしまった。

 

目を開けるといつもの低い天井がいつものように僕を圧迫していた。涙は確かに出ているがここが駅ではない事ははっきりと理解できた。

重たい身体を起こして冷蔵庫に入れ忘れた机の上のペットボトルのお茶をそのまま口をつけて飲んだ後タバコに火をつけて煙と一緒にため息をついた。

すぐに動く気になれずベッドに横になっているとそのまままた眠ってしまった。こうゆう時の寝起きはいくら寝ていても眠くなってしまう。何度も何度も短い間隔で起き続けた。そんなに現実を生きるのが嫌なのかと自分でも思うほどに30分間隔で現実と夢を行き来した。

 

お昼をとうに過ぎた頃やっと起き上がり適当な服をきて外に出た。音楽を聴きながらゆっくりと歩き自分の中のアイデアを少しづつ具現化していく。ぐるっと適当に歩き終えたらいつものカフェに行きノートを開いてそれを書き記していく。休みの日の日課になりつつあるが、そう毎回上手くはいかない。何も思い浮かばない事がほとんどでカフェについてもノートを広げる前にコーヒーを全て飲み干してしまう。どうやら今日もその日らしい。結局なにもしないままただ250円を払って天井の低いいつもの部屋に戻った。

 

コンビニから持って帰ってきたざるそばを食べた後なんとなくシャツを匂ってみると汗の匂いが染み付いていた。そういえばここ3日ほどシャワーを浴びていなかった。シャワーを浴びながら今日はレンタロウの曲を編曲しようとコードをたどってみるがどう考えてもカポが必要だ。毎回分かってはいたが悪い癖でバレーコードで済ませようとしてしまう。髪の毛を乾かした後すぐにカポを買いに家を出た。半ば無理やり外に出たがこうゆう強引さも時には必要なのだと感じた。風呂上がりで火照っていたせいでシャワーで流した汗だけがすぐに元どおりになってうんざりした。

求めぬ物が戻ってきて求める物は何1つ元どおりにならないまま急行渋谷行きに揺られた。窓に映る自分と奥の景色を交互に何度も何度も焦点を変えながら