二度付けの人生

久しぶりって言ってくる奴にどんな感情を抱くのかコーヒーと一緒に想像しながら帰省の日をなんとなく心待ちにしている。

曜日感覚日付感覚をないがしろにして過ごす毎日だった。気付けば服を重ね着して街を歩いてる僕にとってはとても久しぶりに別世界に身をおろせる感覚だ。どうせ地元に帰っても2日目には曲やバンドの事で頭はいっぱいになるのだが

帰省しますと高々に宣言はしているものの公共料金を払うため銀行にお金をおろしに行くともう帰省なんてしている場合ではないと気づく。

小学校低学年にだってこの残高で今月を乗り越える事ができないと瞬時に理解するだろう。

イジメられている同級生を横目に通りすぎるように家の郵便ポストをひそひそと通りすぎる日々を過ごしていたせいで気付けば払えっこない金額にまで膨れ上がってしまった。

 

憂鬱な気分になりながらもコーヒーを飲んでなんとかリフレッシュしようとする。帰りのコンビニで缶チューハイを取ってしまった右手を切り落としてしまいたくなった。たかがコンビニに入ってもまず値段を見るようになってしまったのはいつからだろうか。

100円ぽっちのポテチさえ取るのにも自分を殺しているような感覚におちいる。

 

そんな事は言っていられないし考えていられないと少年マンガの主人公ばりのポジティブ発言をしてみるがどう考えてもそんな事言っている場合だった。吸い殻の中からまだ吸えそうなタバコを探して火をつけてアンプにギターを繋げる。パソコンを開いている間に火がフィルターを燃やしている匂いがしたので物足りなさを感じながら再び灰皿に返却した。

 

ひと通り音の確認とソロパートを考え終わりベッドに倒れこむ。

 

帰省する服がない事を思い出して洗濯機を回す。

ぐるぐる回る洗濯機。ぐるぐるぐるぐる色んな物が回り出して吐き気がした。